自宅で越後味噌を寝かせてみませんか?
味噌は寝かせる場所によって微妙に風味が変わってきます。これは寝かせる場所に存在する菌の影響によるものです。<仕込み味噌>をご自宅で寝かせるだけで我が家の味噌が出来上がるわけです。
ここでは<仕込み味噌>の寝かせ方と、味噌が出来上がったときのお手入れについて解説します。
・<仕込み味噌>が届いたら、中を確認。まだ大豆と米麹(こめこうじ)等が混じっただけの白い状態です。(写真は10kg樽。)
・出来れば、ビニール袋から樽にじかに入れて、上からよく押し付けると、空気が抜けてよい味噌に仕上がります。(ビニール袋の状態のままでもご利用いただけますが、その場合は輪ゴムをはずし、袋を折りたたんでください。折りたたんだ写真は下の「3.出来上がったら」をご覧下さい。)
・ダンボールでご購入の際には、樽などへ移してください。
・味噌の上表面に防カビのために塩を1〜2つかみ撒いておきます。
・上に布かビニール(出荷時はビニールがついています)をかぶせ、味噌の上表面と布(又はビニール)の間の空気を出来るだけ抜きます。
・あとは蓋をして常温で寝かせればOK。(冷蔵庫に入れる必要はありません。)
・発酵中、味噌が呼吸しますので、輪ゴムなどで密閉しないで下さい。(密閉すると膨れます。)
・基本的に寝かせる期間はお好みで結構ですが、夏を間にはさんだ6ヶ月〜1年間ほど寝かせた方が良いでしょう。涼しい期間だとなかなか色もつかず、発酵も進みませんが、夏を経験することでかなり発酵が進んできます。
・また、特に少量の場合は、熱が逃げやすいので、なかなか発酵が進みません。涼しい場所ではなく、常温の場所で寝かせると良いでしょう。
・樽の上部の味噌は寝かせてる間に硬くなり、樽底の部分ではやわらかくなってきます。半年に1度樽の中をかき混ぜると良いでしょう。(下の「5.理想的な温度変化とお手入れ」をご参照ください。)
・お好みの期間寝かせ、そろそろ食べてみようかと思ったら、蓋を開け布(又はビニール)を取ります。
・表面にカビが生えていたら、それらを薄く取り除いて捨てましょう。
・上表面部分の味噌は固くなって、色も中心より黒っぽくなっています。また、樽の底の方にはたまり(液状の味噌)がたまっている場合があります。
・やわらかさを均一にするように、良く味噌をかき混ぜましょう。
・これで完成です!
・ビニール袋を折りたたんでなるべく空気に触れないようにしておきましょう。
・これで完成です!
・味噌を仕込んでから、2年です。
・ただし、「賞味期限」は美味しく召し上がれる期限の目安です。品質が劣化しやすい商品に表示される「消費期限」とは異なり、期限が過ぎたらすぐに食べられなくなるわけではありません。
お手入れ(切り替えし)とは?
桶(おけ)中の味噌の成分を均一にするために、味噌を手で混ぜます。また、酸素を与えることで酵母の増殖を促進します。
全体が均一な硬さになればOKです。
3月に仕込んだ味噌の場合、7月上旬ぐらい。6月に仕込んだ味噌の場合9月上旬にお手入れを行うと良いでしょう。
下に味噌の理想的な温度変化と、お手入れの時期を示します。(温度はあくまで理想的なカーブです。特に少量仕込みの場合、中々理想通りにはいきません・・・。)