味噌づくりのQ&A(味噌作りのススメ)

■仕込む前・準備に関して

味噌づくりの季節は?

春頃仕込むのが一般的ですが、そうしなければいけないというわけではありません。
いつ仕込んだとしても、気温が上がる夏を越さないと発酵が進みません。
ただ、一般的には、米麹の割合が多い味噌など、米麹の甘みを楽しみたい場合は夏の直前に仕込んで、2〜3か月の熟成で早くも食べごろになります。 逆に大豆のうまみを引き出したい場合は、冬か春に仕込んでじっくり1年ほど寝かせるのが通例です。

容器や道具の洗浄はどのように?アルコール消毒など必要?

弊社の「味噌作りセット(樽付き)」についてくるプラスチック製の樽の場合は、さっと水洗いだけでOKです。洗剤などを使っても構いませんが、その場合は最後に水で洗剤を良く洗い流してください。
長年使わなかった木桶などを利用する場合は、最初によく水洗いし、乾かした後、日本酒などのアルコールを霧吹きで吹いて、さらに乾かしてから使うと良いです。

米麹が冷蔵みたいだけど?板麹ではないの?

弊社の米麹は板状の麹をほぐしてパラパラにした状態でお届けしています。そのため、冷凍であっても米麹が固まっているわけではありません。

■仕込み作業について

大豆を圧力鍋で煮る方法は?

圧力鍋の容量にもよりますが、達圧後、数分から十分程度でOKです。一度に煮れる量は少ないので圧力鍋の説明書をご確認ください。

樽にビニール袋を入れたほうが良いのですか?

ビニール袋は用いず、樽にじかに入れたほうが空気が入りにくくて良いです。(弊社説明書の写真にビニール袋を入れた写真がありますが…すみませんm(_ _)m)

種味噌は必要?種味噌を入れ忘れた。

種味噌は必ず必要というわけではありませんが、入れた方が発酵がスムーズです。入れ忘れた場合は、後からでも軽く混ぜ入れて下さい。

重石は必要?重石を乗せるとスペースがない。

重石は必ずしも必要ありません。重石をして蓋が閉まらない場合は、新聞紙などで上を覆ってください。蓋はほこり除け程度の意味です。

味噌を素手で混ぜても大丈夫?

素手で混ぜても大丈夫です。もちろん、その前によく手洗いをしてください。皮膚が弱く、塩分でヒリヒリしそうな方はビニール手袋をご利用ください。

■仕込んだ後について

アルコールのような臭いがしてきました。

味噌が発酵するとアルコールが発生します。なのでアルコール臭が出るのは発酵がうまく進行している証です。

白いカビが生えてきたのですがどうすれば…?

白いカビは酸膜酵母と言って食べても害はありませんが、風味が落ちるので、お手入れの時に上表面のカビをはぎ取ることをお勧めします。
カビが生えてもすぐに取り除く必要はありません。酸膜酵母は取り除いてもすぐにまた生えてくるので、お手入れの時にまとめて取り除く方が効率的です。

カビを完璧に防ぐ方法は?

仕込んだ味噌の上表面に現れるカビを完全に防ぐのはやや難しいですが、今のところ二つほど方法が報告されています。
一つは仕込んだ味噌の上表面にふんだんに塩を振ることです。こうすることで表面のカビはほぼ現れませんが、お手入れの時や完成時にはそれらの塩を取り除く必要があります。
二つ目は、仕込んだ味噌の上に直に小皿を置き、そこに日本酒などのアルコールを入れます。そして味噌樽の上をビニール袋などで密閉すると、密閉された空間にアルコールが充満し、カビが生えません。ただし、味噌樽を移動するときなど、アルコールがこぼれないように注意が必要です。また、この場合、重石はできません。

味噌はどれくらい持つの?

味噌は保存食なので、2年でも3年でもいくらでも持ちます。ただし、塩分が低すぎる場合や、混合が不均一で一部に塩分の低い場所があったりすると、酸敗する可能性がありますので、その点はご注意ください。

たまりが浮いてくる

通常、樽の底に溜まる「味噌のたまり」が上に上がってきたものと思われます。
少量であれば味噌に混ぜ込んでもかまいませんが、多量となると、ある程度は取り除いて、今一度味噌を混ぜると良いかと思います。
大豆の水分や仕込み時期など色々な要素で「たまり」が出やすかったり出にくかったりするのですが、たまりが多く出る場合は、重石をかけずに、味噌の上にラップなどを敷いて空気を抜いたら、そのまま保存しておくと良いかと思います。そうすると、たまりは自然と下に沈んで、上に上がってきません。

手入れは頻繁にしたほうが良いの?

お手入れは年に1〜2回ぐらいで十分です。あまり頻繁に手入れを行うと、味噌が酸化しやすくなり、かえって色彩や風味が落ちます。

米麹の粒粒が残っているが大丈夫か?

米麹の粒粒は必ず残ります。跡形もなく溶けてしまうということはありません。ただし、米麹の硬さは変化します。未熟な場合は米麹が固い状態ですが、熟成が進むと柔らかくなります。米麹が柔らかくなってから食べてください。